近くて一番遠い駅 vol.1
近くて一番遠い駅。


滑稽な男の話をしよう。それはほんの少し過去に遡る話だ。自分の感情に気づいていながら、柔らかで羽毛に包まれたような関係を崩したくなくて、口に出せずに終わった想いを昇華する為に少々付き合って欲しい。

俺と奴は親友だった。俺たちはいつも一緒に居た。互いの知らない事など無いほどに。気がつけば隣に寄り添っていて、ずっとこのまま永遠で居られると思っていた。周囲だってそう思っていたに違いない。あいつらまたやってるよ、と俺たちが馬鹿をやる度に指を差して笑ってた。俺たちはそれを見て笑ってた。
出会ったのは小学校。中学校も一緒のクラスに2回なった。もちろん高校受験の時は同じ学校を受験した。そして俺たちの腐れ縁は高校まで続いていった。
高校ではクラスが離れた。離れたといっても二クラス隣くらいだ。奴は持ち前の明るさでどんどん周りに溶け込んで、クラスの中でも目立った存在になっていた。俺はというと、まぁそこそこ上手くやっていた。
時々奴と廊下ですれ違えば、タックルかましたりプロレス技を仕掛けたり、当時流行ってるお笑い番組のネタを打ち合わせなく披露しては、何事も無く通り過ぎたり。これまでと何も変わらない生活を送っていた。
ある日、学校帰りに遊びに行こうという話しになって昇降口で奴を待っていた。
やってきた奴の姿に、下駄箱に背を預けていた体を起こす。ふと奴の隣に居る人間に視線が向いた。そいつも俺を見ていた。愛想の良さそうな笑顔だった。

「こむらー。こいつ原幌平っての!名前の通りおもしれー奴!」
「名前の通りは余計じゃーっ!」

俺は動揺した。今まで感じたことの無い動揺だった。真白は無邪気に原という奴の隣で笑って俺を見上げている。原は「真白からいろいろ話は聞いてたんだ」等と言いながら、屈託ない笑顔で俺に話しかける。俺はといえば、相槌を打ちながら「えーと、今日は水曜日でまだ週の半ばやろ。今何時やったっけ。あぁ、再放送のひょっこりひょうたん島が4時半から始まってまう。っちゅーか俺らだべっとるの昇降口やろ。足臭い場所にいつまで居るんやろ」等と訳の判らない事を考えていた。
「ゴメン。俺用事あるんや。先帰る」
適当に話を切り上げて、軽く手をひらりと振ってその場から駆け出した。背中で真白が俺の名前を呼んだのを受け止めた。けど振り返らなかった。
俺はこの時に自覚したのだ。真白を特別視していた事に。親友・腐れ縁・ツーカー・片割れ・相方…いろんな呼び方が俺らの間にはあったけど。俺から見ると真白はどれにも当て嵌まってないということが、この時に初めて判ったのだった。

(続)

御免なさい。
妄想と勢いに駆られて犯っちまいました。
この御三方とはろくに話もした事が無いというのに…。

書けるようなら続き書きます。
神様が降りてくれば。
本人ボーイズラブのつもりです。JUNEじゃないのです。
妄想腐女子 

削除  BACK  HOME  変更