蒼井家の一日〜ある夏の日〜

ジージーと蝉の鳴き声が響く夏。
ヤクザや不良なら誰でも知っているヤクザ「蒼井組」。若い荒くれ者達が集まった所だ。
そこで組長を務めるのは「蒼井黒龍」。カニーズの父親だ。

「おい。齋藤。蟹と茄児は?」

真っ赤な髪をした青年に黒龍は聞いた。齋藤と呼ばれた赤い髪の青年はチャカ(銃)を磨いていた手を止め黒龍の方を見た。

「お二人でしたら片方は部屋で読書を。片方は花に水をあげていらっしゃいました」

齋藤の言葉に立ち上がる黒龍。行先は花の所だ。便所スリッパを突っかけた黒龍は水を上げている我子に近付いた。
190cmの巨体で忙しなく花に水を上げる青年。頭には麦藁帽子。がっしりとした体。小さい頃からスポーツなどをしていたためだ。

「蟹。今日も水遣りか?大変だな。こんなに暑いしな」

カッカッカッと笑う黒龍。ニッコリと笑って振り向く青年。

「水遣りをサボったら花が枯れちゃいますからねぇ〜。仕方ないですよ?茄児は手伝ってくれませんからねぇ」

ニコニコ笑いながらそう言う青年(蟹?)は再び水やりを続けた。

「そうか。わしから茄児に言ってやろう」

そう言って黒龍は部屋に向かった。部屋の扉には「カニーズ」と書きなおされたプレート。中に入る黒龍。ヘッドフォンをつけ医学書を読んでいる青年(茄児?)を見て黒龍はヘッドフォンを取り上げた。

「茄児!蟹が必死に水遣りをしているのを見てどうも思わんのか!」

怒鳴りつける黒龍。青年(茄児?)はニッコリと笑って。ポケットから生徒手帳を取り出して証明書を見せた。

「俺が蟹ですけど?」

ピタッと止まる黒龍。脱兎の如く部屋から出て行く黒龍を見送り、ヘッドフォンを付け直して医学書を読む蟹であった。
一方黒龍は花の所へやってきた。其処にいたはずの茄児は既にいなく壁に突き刺さったナイフ。紙がナイフで壁に貼り付けられていた。黒龍はその紙を手に取る。

「好い加減見分けつけ・・・って。騙すのはお前だろー!!!!」

今日も、蒼井組に黒龍の叫び声が響いた。茄児は何処に行ったのか・・・・。
其れは・・・バスケをするために(半分は樹月拓斗に会う為に)学校へ向かっているのであった・・・・。

           END



 >>>カニーズPL   -- 04/07/15-21:42..No.[17]  
    長っ!何これ!!!はわわ・・・。
感想プリーズです・・・アァ〜(泣)


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