普段なら昼食でも合理性を考えメニューを揃える社会人が、見事にてんでばらばら思い思いの物をつついていると、(自称)が立ち上がった。 わざわざマイクをオンにして。 「あー」「みんなにィ、聞いて欲しい事がある。…」 畏まった態度を取ろうとしてゆらゆらしてメガネの足を踏んでる(自称)に、視線が集まる。 「不肖、わたくしはあ」 いつになく、上機嫌なトラ。まだこれ位なら御の字というやつだが…あまりいい予感がしない。 「けっこんいたしまあす!!」 ジューンブライド。と語尾にハートが付いてそうな声に、明日の披露宴がただの前座である事を思い知らされるのであった。 一気に週末の疲労がピークに。 ぱらぱらとお祝いの言葉がかけられると、先輩の上機嫌に拍車をかけた。 「招待状だすからな」 「俺達そんなに親しかったですっけ…」 メガネのKY過ぎる発言に室内が静まり返る。 それ言ったら意地でも呼ばざるを得なくなるだろ!そしてお前が言うな! 誰かの舌打ちの音が聞こえた。 胃に重い物を詰めた様な気分で、また溜息を吐く。 隣には、帰る方向が同じザル先輩と中山(仮名)さんがいた。 「俺、転職かんがえましたよ。」 「藤尾、どこに行ってもある事だから。」 「ゴンドラ乗るとか弾き語りしそうです。」 「ゴンドラなら害が無いからいいよ。」 「一大プロジェクトくらいの意気込みでしょうね。」 「やり過ぎたら白紙に戻されるのはわかってるだろ。…多分。」 「彼女さん思い切りましたね。」 「…。責任取る事に決めたんじゃないか。」 「先輩達、結婚の予定は無いですよね。」 「…、… …」 「お前温泉饅頭の彼女どうなったの?」 急に黙り込む中山(仮名)さんをザル先輩が突っつき出した。 中山(仮名)さん、一緒に?温泉行くような彼女がいたのか。無いとは思うがもし呼ばれるとしたら来年はもうよして欲しい。金が続かない。 結婚するなら海外ウェディング(笑)とかにして欲しいものだ。(笑)取るから…。 あの後、メガネは大魔神(古)よろしく顔色を変えた(自称)に首根っこを押さえられ、説教部屋(次の店)行きとなったのであった。 あー、明日着るシャツ有ったっけ。 |
>>>長いです -- 11/11/06-16:30..No.[234] | |||
藤尾:今嵌っているのは「ONE PIECE」。○ちゃんねるロム専門二年。彼女いない暦一年。<設定 すみません、ときめきがなくてすみません。 ハヤシでした |
|||