足跡

例えば、今。私は貴方の後ろを歩いている。
どこまでも続いているかのように思える、海の。
ほんの一部を望み、そこに小さな足跡を残すとして。

すぐ傍にあるようで、ずっと遠くを歩む背を見ながら
それでいて、きちんとした手の温もりを思う。

すぐ傍にあるようで、ずっと遠くを歩む背を見ながら
それでいて、合わせてくれているのだろう、歩幅に馳せる。


実体は、すぐ傍に。気持ちは、ずっと遠くに。


例えるならば、それは青。

空とも海ともつかない、澄明でいて、かつ曖昧な。


例えるならば、それは足跡。

たった今、思ったことすらも。

ただ、唯。波に掻き消されてゆくのです。


だから、私は。

空に浮かぶ月を真似て、目を細め

ただ、唯。満ちる瞬間を待つのです。


永久とは、刹那の集合体。



 >>>匿。   -- 05/02/10-01:20..No.[85]  
    瞬間と書いて、「とき」と読み、
永久と書いて、「とわ」と読む。
ってことで、一つ(…)


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あっぷっぷ Ver0.57 Created by Tacky's Room