TEL

そう。

そう、いつもならこの携帯電話から貴方にダイアルをして
この電子音が二回と鳴る前に断ち切ってしまう。

そう。

でも今日は違う。貴方に電話をする。
電子音が貴方の声に変わるまで待つ事が出来る。怖くない。


愛しい愛しい貴方!
貴方と最後に会ったときよりも背が高くなりました。
貴方より背が高い方が善いと思ったのです。



あいのちからはいだいです。


これからは会いたいときに会えます。
でもきっと会いたくない日も会う事になります。
それもまた愛を試すハードルのひとつ。

乗り越えて見せましょう。

貴方への愛はそんなに安くない低くない浅くない。


何年溜めてきたと思ってるかは知らないけれど。


愛しすぎて名を呼ぶ事さえ恐ろしく感じてしまう。
ああ。そういえば名を呼んだ事など無かった。
って言うか愛していい相手じゃないっていうのも分かってる。

分かってる。

貴方がなんて言うかは分からない。
この気持ちを分かってくれないかも知れない。


でも。


でも、受け入れくれる事を確信して貴方に縋ってます。
きっと貴方は受け入れてくれる。
確信。絶対的な確信。確信。確信。確信。


禁断に禁断を重ねた秘密の愛だけど、許してね。


―――――兄さん。



 >>>某電波   -- 05/02/05-19:46..No.[81]  
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