| 優しいなんて言わないで欲しい その綺麗な言葉におぼれるために 似合うように 似合うために たしなめていたことを 笑っていたことを 君はそのちっぽけな手のふたつを どこかへ伸ばすこともせずに ひとりきりで 気づいていたから その優しさを嫌わないで欲しい 誰かを好きになる時に 誰かを必要とする時に 叫ぶためにその声はあるから 呼ぶためにその言葉があるのだから 誰かを深く傷つけたと感じた時には 君はその傷の上へ殊更に深い傷をかぶせる その悲しさを その憤りを 誰にわかちあえない痛みで覆い隠して 誰かに優しくなれなくても良い 他人を思いやれなくても良い 君というひとつの温度が 僕の手の中で意味が生まれているのだから なぜなら僕は 君の怯える優しさを なぜなら僕らは 君の押し込めた苦しみを なにひとつわからない なにひとつ知らない だからわかりたい だから知りたい そのために 僕らは君のそばにいたのだから 感謝よりも欲しいものは その手がなにかを掴むために こちらへ伸ばしてくれること それはとても安易だけれど それはとても単純なのだけれど その温度を僕はいつも求めている その存在へ僕らはいつまでも手を伸ばしている だから また いつものように いつまでも |
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>>>RI -- 05/10/16-22:08..No.[145] | | |
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